「矯正治療は何年くらいかかりますか?」
初回相談で最も多くいただくご質問の一つです。
矯正治療は、お口の状態や成長によって期間が異なるため、正確な治療期間は精密検査を行わないと分かりません。しかし、おおよその目安はあります。
今回は、大人と子どもの矯正治療にかかる期間について、分かりやすくご説明します。
大人の矯正治療期間の目安
大人の矯正では、
歯を動かす期間:約2〜3年
保定期間:約2年
が一般的な目安です。
歯並びがきれいになった後も、その状態を安定させるために保定装置(リテーナー)を使用します。
そのため、治療開始から保定終了までを含めると、約4〜5年が一つの目安になります。
子どもの矯正治療期間の目安
子どもの矯正では、
小学生頃から治療や経過観察を開始
中学生頃に永久歯が生えそろってから本格的に歯を動かす(約2〜3年)
その後、約2年間の保定
という流れになることが多く、高校生頃まで治療に関わるケースが一般的です。
「そんなに長いの?」と思われるかもしれませんが、小学生から高校生までずっと歯を動かしているわけではありません。
なぜ子どもの矯正は期間が長くなるの?
子どもの矯正の目的は、永久歯が生えそろったときに、できるだけ良い条件で噛み合わせを完成させるための下地づくりです。
成長期には、大人ではできない治療を行える大きなメリットがあります。
例えば、
あごの成長をコントロールする
歯が並ぶスペースを確保する
上下のあごのバランスを整える
永久歯が正しい位置に生えてきやすい環境をつくる
など、将来の本格的な矯正治療をより良い条件で進めるための準備を行います。
つまり、小学生から中学生までの期間は、「歯を長く動かしている期間」ではなく、永久歯が生えそろったときに理想的な噛み合わせをつくるための準備期間なのです。
だからこそ、早めの相談が大切です
「本格的に歯を並べるのは中学生頃なら、小学生のうちに始めなくてもいいのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、子どもの矯正は永久歯が生えそろったときに、より良い噛み合わせをつくるための準備が大きな目的です。
早めに相談することで、
あごを成長に合わせてゆっくり無理なく広げられる
成長を利用した装置など、治療の選択肢が広がる
永久歯がきれいに並びやすい環境を整えられる
将来的な本格矯正をより良い条件でスタートできる
といったメリットがあります。
また、不正咬合の種類や成長のスピードによって、適切な治療開始のタイミングは一人ひとり異なります。そのため、「まだ早いかな」と思う時期でも、一度ご相談いただくことで、お子さんに合った治療開始のタイミングをご提案できます。
なぜ歯はもっと早く動かせないの?
「もっと強い力で歯を動かせば、治療期間は短くなるのでは?」と思われる方もいらっしゃいます。
しかし、歯は骨の中を少しずつ移動しています。
無理に速く動かそうとすると、
歯根吸収(歯の根が短くなる)
歯ぐきや骨への負担が大きくなる
治療後に後戻りしやすくなる
などのリスクが高まります。
安全で長く安定する歯並びをつくるためには、生体の反応に合わせて少しずつ歯を動かすことが大切です。
治療期間を延ばさないために
予定どおり治療を進めるためには、患者さんのご協力も欠かせません。
定期的に通院する
取り外し式装置を決められた時間使用する
装置を破損・紛失しないようにする
毎日の歯磨きを丁寧に行う
これらを心掛けることで、治療をスムーズに進めやすくなります。
まとめ
矯正治療の期間の目安は、
大人
歯を動かす:約2〜3年
保定:約2年
子ども
小学生頃から成長に合わせて治療や経過観察を開始
中学生頃から本格的に歯を動かす:約2〜3年
保定:約2年
となり、子どもの場合は高校生頃まで治療に関わることが一般的です。
ただし、これは歯を長期間動かしているわけではなく、成長を利用しながら、永久歯が生えそろったときに最も良い噛み合わせをつくるための準備期間が含まれているためです。
子どもの矯正は、「早く歯を並べる治療」ではありません。
永久歯が生えそろったときに、できるだけ良い噛み合わせをつくるための土台づくりです。
そのためには、お子さん一人ひとりの成長に合わせて適切な時期に介入することが何より重要です。
当院では、お子さんの成長や歯並びの状態を丁寧に診査し、それぞれに合った治療開始のタイミングをご提案しています。
「まだ早いかな?」と思われる場合でも、お気軽にご相談ください。
子どもの矯正と大人の矯正では、治療の目的や進め方も異なります。詳しくは「小児矯正とは?大人の矯正との違い」で解説しています。
また、治療期間だけでなく費用についても知りたい方は、「矯正治療の費用はいくらかかる?」もあわせてご覧ください。

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