「矯正中は虫歯になりやすいと聞いたけれど大丈夫?」
「装置の周りは、どうやって磨けばいいの?」
矯正治療を始めると、このような心配をされる方は少なくありません。
特にワイヤー矯正では、歯の表面にブラケットやワイヤーが付くため、食べ物やプラーク(歯垢)が残りやすい場所が増えます。
しかし、矯正装置を付けたから必ず虫歯になるわけではありません。
磨き残しが出やすい場所を知り、毎日の歯磨きを少し工夫することで、虫歯のリスクを抑えることができます。
今回は、矯正治療中に特に気をつけたい歯磨きのポイントをご紹介します。

矯正中はなぜ虫歯に注意が必要?
ワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーの周囲に細かな段差ができます。
そのため、
・ブラケットと歯ぐきの間
・ブラケットの上下
・ワイヤーの下
・奥歯の装置の周囲
などは、通常よりも歯ブラシが届きにくくなります。
こうした部分にプラークが残った状態が続くと、虫歯や、歯の表面が白く濁る「ホワイトスポット」につながることがあります。
矯正治療中は、装置の周囲をどれだけきれいに保てるかが重要です。
1.ブラケットの「上と下」を意識して磨く
ワイヤー矯正では、歯ブラシをただ横に動かすだけでは磨き残しが出やすくなります。
ブラケットがある部分は、
①ブラケットより上側
②ブラケットの周囲
③ブラケットより下側
の3方向に分けるイメージで磨くと、汚れを落としやすくなります。
特に見落としやすいのが、ブラケットと歯ぐきの間です。
歯ブラシの毛先を少し斜めに当て、小刻みに動かしながら磨きましょう。
強い力でゴシゴシ磨くのではなく、鏡を見ながらブラケットの周囲に汚れが残っていないか確認することが大切です。
2.届きにくい場所には補助の歯ブラシを使う
通常の歯ブラシだけでは、ワイヤーの下やブラケットの周囲まで毛先が届きにくいことがあります。
そのような場所には、補助の歯ブラシを組み合わせると磨きやすくなります。
例えば、
・歯間ブラシ
・ワンタフトブラシ
などです。
歯間ブラシは、ワイヤーの下やブラケットの横の清掃にも使えます。
ワンタフトブラシは毛束が小さいため、ブラケットの周囲や奥歯など、普通の歯ブラシでは届きにくい場所を狙って磨くことができます。
歯ブラシ1本ですべてを磨こうとせず、場所によって使い分けることがポイントです。
3.フッ素入り歯磨き粉を使用する
虫歯予防では、磨き方だけでなく歯磨き粉も重要です。
基本的には、フッ素が配合された歯磨き粉を使用しましょう。
矯正治療中はブラケット周囲にプラークが残りやすいため、毎日の歯磨きとあわせてフッ素を取り入れることで、虫歯予防につなげることが大切です。
特別なものを用意する必要はなく、普段使用しているフッ素入り歯磨き粉で構いません。
4.電動歯ブラシを使う場合は注意
矯正治療中でも電動歯ブラシを使用することはできます。
ただし、電動歯ブラシを使えば自動的にきれいになるわけではありません。
ブラケットの上側・下側・歯ぐきとの境目など、どこに歯ブラシを当てる必要があるかを理解することが重要です。
当院では、まず手磨きで装置の周囲をきちんと磨けるようになってから、必要に応じて電動歯ブラシを使用する方法をおすすめしています。
5.マウスピース矯正でも虫歯には注意が必要
マウスピース矯正は、装置を外して通常どおり歯磨きできることがメリットの一つです。
一方で、食後に歯が汚れたままマウスピースを装着すると、汚れが残った状態で歯を長時間覆うことになります。
この状態が長く続くと、虫歯だけでなく、口臭の原因になることもあります。
そのため、
・食事の際はマウスピースを外す
・食後は歯をきれいにしてから装着する
・マウスピース自体も清潔に保つ
といった管理が大切です。
→ 関連記事:ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い
虫歯だけでなく、歯ぐきの状態にも注意しましょう
矯正治療中に注意したいのは、虫歯だけではありません。
装置の周囲にプラークが残っていると、歯ぐきが腫れたり、出血したりすることがあります。
また、歯周組織の状態が良くないまま矯正治療を進めると、歯肉退縮などのリスクが高まることがあります。
虫歯だけでなく、歯ぐきの腫れや出血にも注意しましょう。
矯正中も一般歯科での定期検診を受けましょう
矯正歯科に定期的に通っていても、一般歯科の検診が不要になるわけではありません。
矯正歯科では、歯の動きや噛み合わせ、矯正装置の状態を中心に確認します。
虫歯や歯周病のチェック、クリーニングについては、かかりつけの一般歯科でも定期的に診てもらうことが大切です。
当院は矯正治療を専門としているため、虫歯や歯周病の治療は行っていません。
矯正治療中に虫歯や歯周病が見つかった場合には、かかりつけの歯科医院での治療をご案内しています。
まとめ
矯正治療中は装置が付くことで、普段よりも歯磨きが難しくなります。
特にワイヤー矯正では、
・ブラケットの上下を分けて磨く
・届きにくい場所には補助の歯ブラシを使う
・フッ素入り歯磨き粉を使用する
・ブラケット周囲や歯ぐきとの境目を意識して磨く
ことが大切です。
最初は時間がかかりますが、どこに汚れが残りやすいのかを理解することが、矯正中の歯磨きでは重要です。
矯正治療では、装置の種類だけでなく、治療を始めてからの通院やお口の管理も大切です。
矯正歯科を選ぶ際に確認しておきたいポイントについては、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。
→ 関連記事:矯正歯科はどう選ぶ?医院選びで確認したいポイント
いぬやま矯正歯科では、歯並びや噛み合わせだけでなく、矯正治療中の歯磨きや装置のお手入れについてもご説明しています。
犬山市をはじめ、扶桑町・大口町・江南市・各務原市周辺で矯正治療をご検討の方は、お気軽にご相談ください。
→ 初診相談では何をするの?
よくあるご質問
矯正装置の周りが白くなってきたら虫歯ですか?
ブラケットの周囲が白く濁って見える場合、歯の表面からミネラルが失われる「脱灰」が起きている可能性があります。
すべてが虫歯とは限りませんが、そのまま進行することもあるため、気になる場合は早めに歯科医院で確認してもらいましょう。
矯正中に虫歯ができたらどうなりますか?
虫歯の場所や大きさによって対応は異なります。
そのまま矯正治療を続けられる場合もありますが、虫歯治療を優先する必要があることもあります。
気になる部分がある場合は、矯正歯科またはかかりつけの歯科医院へ早めに相談してください。

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